第2章 木槿の花『信念』
「へぇ、わざわざ鬼の副長さまに会いに…。僕には会いに来てくれないの?」
「もちろん、みんながいるならみんなと会いたいって思ってたよ?」
総司くんも昔から変わらない。お兄ちゃんのこと苦手そう。
「琴葉、お前住む場所はどうするつもりだ?」
「特に考えてなかったよ?お兄ちゃんのとこにいようと思ったから。」
「ったく、仕方のねぇやつだな。」
お兄ちゃんは頭を抱えた。考えてるときの癖。懐かしいなぁ。
「お前には部屋を1つ用意してやるから好きなことしてろ。総司、連れていってやってくれ。」
「いくよ、琴葉ちゃん」
総司くんに連れられて私は部屋に来たけど、好きなことしろっていわれても…。