第10章 魔王バターの城
『それにしても暗いわね…』
『そうね…』
『ん?何かあそこにドアらしき物がないか?』
『え?』
【餓死の間、水死の間、殺死の間】
『うわ…どれも嫌だ…』
『だよな…』
『六人居るから、二人一組で行かないと行けないのかしら…』
『え…そんな』
『でも、行かなきゃ行けないんだ…それで、どうする?』
『女子が選んでいいよ?』
『え…』
『私は、殺死で良いわ』
『梓ちゃん!!』
『だって、私は殺すのは慣れてますもの』
『うう…』
『じゃあ、寧音ちゃんと末桜ちゃんはどうする?』
『私は……』
『私、水死が良いです!』
『寧音ちゃん!?良いの?』
『はい…私、泳ぎは得意なので』
『んじゃあ、末桜は餓死で良いんだな?』
『ええ…』
『それで、僕らはどうする?』
『…俺は二人に任せるよ?』
『うーん、じゃあ最年少の由真から決めてよ!』
『えっ!?僕?僕は…殺死の間がいいなー
剣術とかやってるし、生き残れるかもしれない』
『あーそうだね』
『じゃあ、俺は水死の間に行くぜ!泳ぎは好きだし!』
『じゃあ、俺が餓死の間でいいんだな?』
『いいよー?』
『うん』
『じゃあ、皆また会おうぜ!』
『ええ!皆で生き残りましょう!』
『だね!』
こうして俺らは二人一組になって扉に入ったのだった