第2章 second chapter
僕達は、オフィスのある25階からエレベーターで駐車場のある地下1階まで降りた。
翔「あれが俺の車。」
潤「わぁ…すご…」
櫻井部長の車は、国産車の中でも外国車ばりの値段がする車で、ボディや窓がピカピカに磨かれている。
櫻井部長は、そんなカッコイイ車の助手席に僕を案内してくれた。
僕は、とても緊張していた。
それに気づいた櫻井部長がすかさず
翔「そんなに緊張しなくていいよ(笑)」
と、優しい声をかけてくれた。
緊張のあまり、いつもよりどぎまぎしてしまう僕のことを気にかけてくれた櫻井部長は、話を振ってくれた。
翔「あ、そうだ。新しい仕事があるんだけどさ、松本に任せていい?」
潤「僕なんかでいいならやります!やらせてください!」
翔「ありがと。この仕事さ、結構重要なんだよね。んで、松本にしか任せれないかなって思って。ほら、松本はさ、イケメンだし、笑顔が素敵だし、才能もあるからさ、取引先や、上からも好かれてんだよ。松本が担当する仕事は全部成功しちゃうんだよね(笑)すごいよ(笑)」
潤「いやいやいやいや、僕なんてそんなことないです!櫻井部長なんて、イケメンだし、優しいし、性格までかっこいいし、スーツ似合ってていかにもデキる男って感じだし、女の子からも人気で、僕とあまり年変わらないのに部長だし、頭いいしで、ほんと、完璧で…って……………あっ……………」
僕が夢中で櫻井部長について語ってるのを聞いた櫻井部長は、整った顔をしわくちゃにして大爆笑してた。
翔「はははっ(笑)松本ん中でそんな完璧人間なの?俺(笑)あれだよ、夢を壊すようだけど、俺、そんなじゃないよ、実際。」
潤「そうなんですか?」
翔「うん(笑)部屋とかめちゃくちゃ汚いし、料理できないし、なで肩だし。」
潤「なで肩って短所なんですか?(笑)」
翔「俺、結構なで肩ってこと気にしてるよ?(笑)」
潤「ははははっ(笑)」
翔「おまっ笑うなよ!」
潤「ごめんなさい(笑)でも、おかしくて(笑)」
翔「もー(笑)ま、そんなとこが末っ子らしくて可愛いんだけどな」
潤「え?」
翔「なんでも(笑)」
潤「教えてくださいよー(笑)」
なんて、他愛もない会話をしてるうちにすごく綺麗でお洒落な芸能人が来てそうなお店の前でくるまはとまった。
