第1章 first chapter
僕は、複雑な気持ちを抑えつつ仕事に取り組み、もう少しで終わりそう、というところまできた。
そんな僕を見かねてか、櫻井部長は、僕に話かけてくれた。
翔「あ、松本、この後、空いてる?」
潤「空いてますよ?」
翔「おっしゃ、じゃあ、ちょっとメシ行かない?」
潤「え、いいんですか?」
翔「良くなかったら誘わないよ(笑)」
潤「ですよね(笑)ありがとうございます。早めに仕事、終わらせますね。」
翔「焦ってつまんないミスすんなよー?(笑)」
嬉しかった。
大好きな櫻井部長と二人きりでご飯なんて。
本当に本当に嬉しかった。
昇天しそうな心を抑え、早く櫻井部長とご飯に行くために仕事をいつもの3倍の速さで終わらせた。(3倍とか、すご☜)
潤「ふぅ~」
無事、仕事が終わったという達成感と安堵からくるため息をはくと共にEnterを押す。
オフィスに僕の好きな「カチッ」という少し高めの音がなると同時に櫻井部長が立ち上がった。
翔「おつかれ、じゃあ、行こっか。」
潤「はい!」
翔「ふふ(笑)」
潤「え?」
翔「いや(笑)なんでもない(笑)」
潤「?」
櫻井部長はなぜか僕を見て笑っていた。
(貴方が天使すぎるから櫻井は照れ笑いをしたんです☜)
理由はわからなかったけれど、櫻井部長の幸せそうな笑顔を見ていたら、いつのまにか、さっきまで疲労の色に染まっていた僕も幸せな気持ちになっていた。
櫻井部長は、やっぱり僕にとって、大きな存在だということを改めて実感できた。