第2章 今日の放課後
そう、なんでまなちゃんがニコニコしてるかって?
何を隠そうわたしは湊先輩のファンなのだ。
いつも爽やかなスマイル!(眩しいくらいに)
はっとするくらい真剣な練習姿!(ドキドキ)
誰にでも気遣いできる!(素晴らしい!)
とかをいつもクラスのみんなに語っていた。
…だってかっこいいんだもん。
ユズ、早く部活行かなくていいの?
というまなの声で我に返る。
「行く!行くよ!」
慌てて机の上を片づけ、カバンに入れた。
「じゃーねー!また明日!」
ドアのところで挨拶してから颯爽と部室に向かう。
今日はハードルかぁ…苦手なんだよなぁ…
そう思いながら部室のドアに手をかけようとすると
チャリン!
と金属音が足下から聞こえた。
ん?
お金でも落としたか?
目線を下に移すと見慣れないモノが落ちていた。
…クナイ?