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箱庭【夢小説の庭】

第2章 【短編】溶け合った希望




「だが、俺たちは兵士で戦場が生きる舞台だ。常に一緒には居られねぇ。だから"俺が助けに行くまで"死ぬなと…諦めるなと命令したんだ。」
「へ、いちょ…」
「なのにあっさり飲み込まれたあげく、助かることを諦めやがって…」
「…ごめんなさい…」
「愛するお前を馬鹿な巨人野郎共なんかにみすみすくれてやってたまるか。」
「っ!」
「お前を失うわけにはいかねぇ。俺が全力で守ってやる。…だから、俺の命令を守れ。絶対だ。」
「っはい…!」
「…だが、まあ…ロゼよ。」


よく頑張ったな。


そう言って頭に降ってきたのは手ではなく、彼の薄い唇だった。愛(いつく)しんだその行為に頬が更に染まっていく。夕焼けの中でもそれはバレバレのようで、彼はニヤリと笑っていた。


「リヴァイ、さん…」
「なんだ。」
「えと…私も愛してます。」
「…馬鹿が。とっくに知ってる。」


次に落ちてきた唇は、私のそれにふわりと重なった…─





*溶け合った希望*

((…最初はロゼに同情していたようだったが…まさかあのリヴァイが恋して、あの娘にどっぷり嵌まるとはな…))

(兵長っ!怪我、大したことありませんでした!)
(そうか…日常生活に支障は出ねぇんだな?)
(はい!ただの掠り傷ですし、訓練だってしっかり出来ますよ!)
(…ほう。激しい訓練でもか。)
(どんと来いです!)
(なら、お仕置きは今晩から決行だな。)
(は、……い?(今晩…から?))
(言っただろう。帰ったら覚悟しろ、と。)
(えっ、えぇ!?)
(幸いエルヴィンから俺達へ3日の休暇が許可されている。)
(………まさか…)
(3日間、死ぬほど愛し尽くしてやるよ。)
(!…、!!)←絶句。

((すまないロゼ。愛と希望で進化したリヴァイの圧力に勝てなかった…健闘を祈る。))


Fin.
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