第3章 お義父さんの謎
「楊様!いつの間に…玄関に皆いたはずなのに…」
桃が驚いていた。皆と違う意味で。
「そこじゃないやろ。なんで先代が来たのかっちゅー問題や。」
お義父さんは相変わらずヘラヘラふにゃーっとしている。
「私と裏口から入ってきました♪なずなちゃん落ち着かせるの大変だったんだけどなぁー剛さん?」
華ちゃんが珍しくご立腹だ。
「あーそーいえば。楊様呼んだの、僕です。」
お義父さんを呼んだのはまさかの桃だった。
「いやぁ~実はですね~」
いつももったいぶったり、ためたりしない桃がにやぁーっとしながらもったいぶっている。
「子供ができたんですよ。なので一応楊様にも、って思いまして。」
その場にいた全員がポカーンとしていた。
やがて匡が口を開いた。
「お前早すぎだろ!まだ十六だぞ。わかってんのか!?」
匡が桃に向かってキレた。
「姫様だってそうじゃないですか。」