第2章 大広間
部屋ではあやめさんと太郎ちゃんがご飯の準備をしていた。
「桃、悠さんお帰りなさい。」
大きなテーブルに沢山の料理。お赤飯の小豆が大きかった。
「お赤飯が甘納豆だ~!ありがとうございますあやめ姉様、太郎ちゃん。」
甘納豆のお赤飯なんて初めて見た。
「今日の主役は桃と悠さんだもの。二人の好きなものにしなきゃ。」
料理をよく見ると栄養バランスが悪かった。麺があるのにパンがあったり…
「あやめさん、甘納豆のお赤飯ってなんですか?」
「北海道のお赤飯って甘納豆なんですよ。昔、桃が北海道に居た時はまっちゃて。甘くて私は好きですよ。匡様と令さんはそうでもなさそうですけど…」
匡を見ると明らかにイライラしていた。
「あの、匡さんなんかすみません。。。」
なぜか桃が謝った。
「ちゃんと普通のお赤飯も用意してますよ。」
「お赤飯でそんなにイライラしないでよ。」
お赤飯一つであんなにイライラするなんてみっともない。
「俺は赤飯にこだわりがあるんだ!」