第5章 六年前
今日は大変だったなぁ。
「桃、疲れた?」
「うん。今日はいろいろあったからね。村が無くなったのも、あやめさん達と知り合ったのも全部一日の事なんだね。」
「今日はもう寝よっか。」
そう言って布団に入った。
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眠れない。目が冴えてるからだろうか。悠は…もう寝てる。起こしてはいけないので縁側に出た。
「本当に大変だったな…お母様が居ないなんて信じられないし、実感わかない。」
また涙が出てきそうだった。
「桃…起きたの?」
「あ…起こしちゃった?」
「…泣いてる?」
そう言って抱きしめてくれた。
「泣いちゃっていいよ。誰も見てないから。」
安心する。ここが僕の新しい居場所。ずっと居られるかな。