第1章 天狗の郷
玄関の扉が開いた。
「只今戻りました~あら、皆さん玄関で何していらっしゃるんですか?」
桃と伯耆君だった。
「桃おねーちゃん!」
「おう、久しぶりやな。桃、伯耆。俺ら今来たとこなんや。」
桃がこっちを向いた。
「姫様!お久しぶりです!あっちで蓮子さんに会ったんですよ。後でお話ししますね。みんな~中入ろっか。」
蓮子さんにもしばらく会ってない。
「兄ちゃんはよ行ってや。僕たち行けんやろ!」
「はよ行ってや~」
桃が子供達に紛れて言った。
「今、桃言ったやろ!」
「あははっばれました?」
やっぱり笑顔が似合う。