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お別れアラーム

第4章 *アラーム


がちゃり、とドアを開ける。

「……ただいま」
そう言って、リビングに入った。

……知ってるよ。
誰もいないことくらい。

「あれー?美亜、お母さんは?」

希美は首を傾げる。
空気読んでよ……。

「…………仕事だよ」

私は言った。
……仕事なんかじゃないよ。
もっと、汚いこと。

「そっかー……美亜、ひとりなの?」


……ひとりなの?
その言葉に、ずきんと胸が痛んだ。

そうだよ。ひとりだよ。
ママ、私のこと、どーでもいいんだって。

私は、首を縦に振った。

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