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真逆な彼女

第4章 言いたくて、言えなくて


「やばい遅れそう、行ってきまーす」
「気ぃつけやー」
 ばたばたと危なっかしい息子を見送り玄関の戸を閉める。
 今日は水曜日。息子が彼女と一緒に行ける日だ。
 一緒に行かない日は、遅れそうでも「まだ大丈夫」とか言っているくせに、一緒に行く日は充分間に合うというのにばたばたと忙しく家を出ている息子が、なんだか羨ましく思える。
 それは、もう一度中学生に戻りたいという気持ちからか。それとも、杏子ちゃんが好きだからか。
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