第7章 〈ルナミ〉大事な仲間
海底の中を進んでいる間、ナミは蜜柑の木をいじっている。
「ナミ」
そんなナミにおれは声をかけた。
「どうしたの? ルフィ? お腹が空いててもこの蜜柑はあげれないわよ?」
「違うんだ」
ーおれが話したいことは……。
おれはナミの肩に手を置いた。
「今度は……守るから」
「……へ?」
「2年前とは違う。もう、誰も失わない。みんな守る」
「……」
ーあの時、くまに襲われたあの時、他の仲間がどんどん消されて行く中、ナミが消された時に感じた気持ちは明らかに他の仲間と違うことがわかっていた。だが、この気持ちが何なのか、おれはレイリーに聞くまでわからなかった。
「ルフィ」
ナミは真っ直ぐにおれを見て笑った。
「みんな守られてばかりじゃないわよ」
「……あ?」
「みんな2年間で強くなったの。もちろん、わたしも。もう、守られるばかりのわたしじゃないわ」
ナミはおれの肩に手を置いた。
「ルフィがみんなを守ってくれるのなら、わたしたちはルフィを全力で守る。そうでしょ?」
「……そうだな」
ニヒヒッと笑った。
ーおれは何を勘違いしてたんだろうな……。強くなったのはおれだけじゃない。みんな強くなった。それでも……。