第4章 〈サボ〉あなたの側にいたいから
「な、何よ……」
シェリアはプイッと横を向いた。
サボはまたシェリアの耳元に顔を近付けた。
「シェリア……」
ーーその声は今までシェリアが聞いたことがないくらいに甘い声だった。
「好きだ」
「……え」
シェリアは横に向けてた顔を真正面に向けた。
「お前が……おれたちについて来たいって言ってくれて……よかったと思ってる」
ーーありがとう。
それだけ言ってから、サボはさっさと船内に戻ってしまった。
「え、えええ……え!?」
置いてかれたシェリアは何が起こったのか全くわからない状態でいた。
「ま、待って! サボ!」
シェリアもサボを追いかけて船内に入って行った。
〜さあ、長い長い時を経て
幸せな恋を始めましょう〜