第22章 〈ロー〉あなたの声を聞かせて
「そうかもじゃねェ」
「……っ」
男は女に顔を近付ける。マレは顔を逸らそうとするが、彼の手に邪魔をされてできない。
「それに……男が声を出すなんて……気持ち悪ィだろ」
「そんなことない!」
男の胸板に手を置いて、マレは強く否定した。
「安心するの……何か言ってくれた方が……だから……」
女は男と同じように、ローの頬を包み込んだ。
「ローの声を……聞かせて?」
「……お前……」
男はため息をついて、女をベッドに押し付けてその上に跨った。
「な、何!?」
「おれを煽ったんだ……覚悟はできてんだろうな?」
「あ、煽ってなんか……んんっ!」
男は女の唇を塞いで、彼女の言葉を妨げた。
〜再び甘い甘い夜の営みが始まる。
でも、それはあなたの想像次第〜