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【ONE PIECE】海を巡る者たち

第14章 〈シャンクス〉私がオバさんになっても


「……」
 とある島のバーで、赤髪海賊団はお酒を呑んでいる。それもとてつもない量を。しかも、全員が全員。
「……はァ……」
 目の前で酒を呑んで、ガハガハ笑っている男を見て思わずため息が出る。両サイドには綺麗な女の子が座っている。
「……」
 誰にも話しかけず、黙ってお酒を煽る。
「どうされましたか、お客様」
「……」
 若くてカッコいい男が隣は座る。切れ長の目に長い睫毛、金髪が店のライトに照らされて輝いている。どう考えても、女にモテそうな男だ。
「もしよろしければ、おれと一緒に呑んでいただけませんか?」
「……私は別に構わないけど……」
 笑い声が止まった気がした。人が立ち上がる気配がする。
「私の夫が……許してくれないかも」
「おい」
 店の男に答えてすぐに、男が座った反対側の席に人が座った音がする。腰に手を回されて、彼の方へ寄せられる。
「おれの女に……何してる」
「お、おおおおれは……」
 目の前にいる店の男は怯えた様子で、椅子から転げ落ちる。また、知らず知らずのうちにため息が出る。
「シャンクス、やめて」
 そう言うと、辺りを威嚇していた彼の覇気がなくなる。これでも、彼にとっては十分弱めているつもりなのだろうが、一般人にとっては畏怖の対象でしかない。
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