• テキストサイズ

【ONE PIECE】海を巡る者たち

第8章 〈サボ〉どうして冷たくするの?


「おい」
 ーどこかからか、声が聞こえる気がする。
「おい」
 ー大好きな声だ。
「おい、聞いてるのか?」
 ーいつも隣にいるのに、全く自分のことを気にしてくれなくて、なかなか聞くことができない声。
「レイ」
「……え……」
 ー夢じゃ……。
「ない……」
「何がないんだ?」
 レイの瞳に大好きな人の姿が映った。
「……サボ……」
「いつまで寝てんだよ。いい加減にしないと、風邪ひくぞ?」
「……」
 レイは心の中でムッとした。
(誰のせいでわたしが寝たと思ってるのよ……)
 レイは無言のまま立ち上がって、船内に戻ろうとした。
「おい、待てよ」
 サボは何も言わずに立ち去ろうとしたレイの腕を掴んだ。
「……」
 レイはその手を振りほどいた。
「……触らないで!」
 その気迫に押されたのか、サボはすぐに手を離した。
「……ごめん」
「……」
 レイは目に涙を溜めて、その場所から離れた。

/ 213ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp