第3章 第3Q:☆スパイス☆<黄瀬>
数日後・・
「涼ちゃん・・・眉間にシワ寄ってるよ?!」
そういって、きれいな顔の眉間を、指でブスっと突き刺す・・・
黄瀬「痛っ!!ひどいッス~!!!オレ、只今、絶賛傷心中ッスよ?!」
「なになに?!やっぱりついに女の子にフラれたか?!」
いつものように、からかってみると、しばらく真剣な顔をしてたけど、そのまま座っていた椅子にもたれてかかって上を向いてしまった・・・
あれ?図星?
黄瀬「いや~・・・この前、生まれて初めて試合に負けたッス・・・」
生まれて初めて?!どんだけなのこの子・・・
黄瀬「黒子っちにフラれ、試合にも負けて・・・高校生活いきなり踏んだり蹴ったりスわ~・・・」
「黒子っち?」
黄瀬「あぁ~・・・同中の・・・この前言ってたバスケ誘った子ッスわ~・・・」
「ふーん・・・」
黄瀬「・・・・」
上を向いたまま、動かない彼・・・なぐさめるのも変だしね・・・
大体、負けたことないってのが普通じゃないし・・・
黄瀬「オレ・・・しばらくモデルの仕事休もうかな・・・」
「どうして?」
涼ちゃんが発したその言葉にナゼがワクワクしてしまう・・・
黄瀬「イヤ・・・もう二度と負けたくないなぁ~・・・と思って・・・そしたら、オレこんなことしてる場合じゃない気がしてきたッス・・・」
全身にゾクリとした感覚・・・