第4章 第4Q:☆コイビト☆ <緑間>
~Side by はな~
「やば~!!遅れる~!!」
学校まで猛ダッシュしている私は、秀徳高校1年、中川 はな・・・
「もう!!こういう時、髪の毛長いとウザい!!」
顔立ちがしっかりしていることと男勝りの性格の私は、小さい頃からよく男の子に間違えられた・・・
コンプレックスになって、中学入ってからはずっと髪の毛を伸ばしている・・・
といっても、ジャマになるから大体は一つにまとめてるんだけど・・・
よし!ギリで校門抜けた!!これで何とか遅刻は免れるかな?!
安心して、一息ついていると勢いよく誰かがぶつかってきた・・・
「痛っ!!」
緑間「こんなところで、ボーと立っているな」
ナニこいつ!!背もデカけりゃ、態度もチョーでかいんですけど!!
「そっちからぶつかってきたんでしょ?!謝りなさいよ!!」
ケンカ腰に前のめりになると、じっとこちらを見たまま何も言わない・・・
「ちょっと!!聞いてんの?」
緑間「お前の・・その髪の毛はポニーテールか?!」
謝るどころか・・・コイツ・・・何言ってんの?!
横では、同じクラスの高尾くんが、口に手ぇあてて必死で笑いこらえてるし・・・
「そうだけど?!なんか文句あんの!!」
緑間「いや・・・問題ない・・・お前は今日1日、俺の傍にいるのだよ・・・」
「は?!」
そのまま、腕を掴まれて校舎の中に引きずっていかれる・・・
「ちょっ!!何すんのよ!!離しなさいよ!!!」
高尾「ギャハハハ!!!はなちゃん!諦めたほうがいいぜ?!っていうか、真ちゃん!アイテムっつーより、ソレ人間だぜ?!」
緑間「関係ないのだよ」
緑の変人に腕を掴まれて、クラスメイトに大爆笑されたまま、迷惑すぎる1日が始まった・・・