第2章 Ⅱ 離したくない
「お世話になりました。」
真咲は玄関の前でぺこっとお辞儀をした
「・・・あぁ。」
「じゃあね、ハル・・「あ、おい・・!」
「・・・ん?」
「その・・・、またいつでもこいよ・・・。」
「え・・・?」
「サバ、焼いてやる。」
「・・・ふふっ、ありがとう。」
そう言ってにっこりほほ笑んだ真咲は、キャリーケースを片手に帰って行った。
俺は真咲の姿が見えなくなるまで立っていた。
なんだか心の中にぽっかり穴が開いてしまったような感覚だった
さっき別れたばかりなのにもう会いたくなる
・・・・重症だな、俺。