第38章 強くなる
抱きしめながら丸山さんは言った
丸山「がんちゃんは変わったね、本当に...」
私は驚きながら丸山さんの顔を見た
丸山さんは微笑みながら私を見てた
丸山「出会った時より強くなってるし、優しくなってるよ....」
そう寂しそうに私の頬を撫でながら言ってくれた
「丸山さんが、あの日に私を救ってくれたから...」
私は丸山さんに言った
丸山「えっ?」
丸山さんは驚いてた
「あの時、泣いてる私を一人にしなかったから...
私は、あの時から救われてきたの...
オレンジ色に包まれて幸せになったから...」
その言葉を聞いて、丸山さんは嬉しそうに微笑んだ
丸山「ありがとう、がんちゃん....」
私は首を振った...
「ねぇ、丸山さん...」
私は俯いた、その様子を見た丸山さんは私の頬に手をあてて、顔を上げさせた
丸山「どうしたの、何でも言って...」
そう言う丸山さんに、私は離れてタンスの引き出しを開けた
あるモノを持って丸山さんの所に戻った
「私の愛を受け取ってもらえますか?」
そう言うと私は、丸山さんの掌に鍵を乗せた
丸山「こ、これは....」
私は小さく頷いた
「この部屋の鍵です...」
丸山さんは鍵を見つめ続けていた
私もそんな丸山さんを見つめていた
丸山「ありがとう....」
丸山さんは、嬉しそうに微笑むと
丸山「僕、これからは頑張るよ、絶対に!」
そう言うと、優しく私の唇を自分の唇を塞いだ
ゆっくりとゆっくりと長く
それは、丸山さんの思いと私の思いの深さのように