第6章 ♡Story3♡ 好きだという自覚...
「......陸には、凄く申し訳ないけど.......
やっぱり私は...先生が好きなの......
彼が私に興味なくても、
彼に別の彼女がいても
私は...私は......」
百合は涙を溢れさせる。
「ッ......何でそんなにアイツのこと......
お前のこと、傷つけるだけなのに......」
「それでも好きなのッ!」
「...百合......。」
「ッ......」
陸は腕の力を少し緩め、顔を険しくしさせた......。
「だから、ごめん......陸の気持ちには...
答えられないの......だから、離して......。」
「ッ......」
陸はゆっくりと百合から腕を離した。
「......帰ろう、陸......。
藤ヶ谷先生も...迷惑かけて...ごめんなさい......。」
百合は深くお辞儀をした......。
「もう...ここには来ませんから......
安心してくださいね。」
「ッ......百合......。」
百合は小さく微笑んだ......。
そして百合は背を向け、
陸の腕を引っ張り廊下を走って行った......。
「っおい、百合......。」
「っこれで......いい、の......これで......。」
百合はまた一筋の涙を流し走って行く......。
「藤ヶ谷先生...追いかけなくていいんですか......?」
ずっと黙っていた二階堂が口を開く。
「......俺は...ずっと知らずに、
百合を傷つけてた......
はは...教師失格だな......
陸の言ったとおり俺は......
生徒とちゃんと向き合っていなかったんだ......。」