第27章 ♡Story24♡ 看病
朝食をとった二人...
「じゃあ行ってくる......」
「いってらっしゃい!」
「......。」
そして太輔は不安を残したままうちを出た。
「......百合の奴、本当に大丈夫なのか?」
マンションを出た太輔は、上を見上げて小さく呟いた。
「......。」
(まぁ、あんなに元気になったならうちの中で倒れることはねぇだろうけど......)
やはり太輔は不安でしょうがなかった。
「でも......百合を信じるしか、ねぇよな。」
だが百合を信じることにした太輔は再び歩き出した。
ニヤッ
「......。」
「......っ誰だ!?」
駅に向かう途中、視線を感じた太輔は勢いよく振り向いた。
だが......
「っ...またいねぇのかよ......」
後ろを振り向いても誰もいない。
「っ何なんだ?最近感じる視線は......」
(あの"ヤラカシ"の仕業か?)
そして再び歩き出す太輔。
「......。」
(現にあいつは百合の居場所を知っている......一体、何が目的なんだ?
......っ俺を見張って、百合と会う機会をうかがっているのか!?)
最悪な出来事が太輔の頭を過ぎった。
「っ......」
太輔は鞄から携帯を出し、百合に電話を掛けることにした。
「っ百合......」
プルルルル...プルルルル...プルルルル...プルルルル...
中々電話に出ない百合。
「っ百合......」
(何でこういう時に限って出ねぇんだよ!)
いつもならすぐに出る百合、だが今回はなかなか出なかった......。