第5章 ♡Story2♡ ......見て?
「......陸?」
「え、あの男子とも知合いですか?」
「......多分、百合と一緒に習っていた子です。」
しばらく歩くと、百合達らしき2人がこっちに気付く。
「ぁ、藤ヶ谷先生...おはようございます!
こんなところで会うなんてまたまた偶然ですね(笑)
ついでに北山先生もおはようございます!」
「......そうだな。」
「俺はついでか(笑)」
俺は昨日のことを思い出し、顔を逸らした......。
「......藤ヶ谷先生、お久しぶりです。
俺のことも、覚えてますか?」
「あ、ああ......神城陸君、だろ?
百合の幼馴染の......。」
「......意外です。ちゃんと覚えていたんですね。」
彼が皮肉っぽく言ったように聞こえたのは
気のせいだろうか......。
「へ~幼馴染同士なんだ!」
「はい、百合とは幼稚園の頃からの
付き合いなんです。」
「しかもクラスは高校までずっと一緒なんですよ(笑)」
「ほへ~......じゃあ藤ヶ谷先生がいた頃も
同じクラスだったってこと?」
「「はい!」」
「こんなこともあんだな~(笑)ね!藤ヶ谷先生?」
「ぇ...ああ、そうですね......。」
「フフフ...ぁ、陸!そろそろ行かないと遅刻だよ!?」
「あ、やっべぇじゃん!(汗)」
「...てことで私は先に行ってるね~(笑)」
そう言うと百合は学校に向かってダッシュしていく。←
「ちょッ!百合お前ずりいぞッ!?」
陸も百合に続いてダッシュしようとしたが、
一旦止まり、藤ヶ谷の方に向き直った.....。
「......?陸も行かないと遅刻だぞ?」
「......もし、もしも百合を傷つけたら......
俺はアンタをぜってぇ許さねぇ...」
「ッ......」
陸は俺を睨んで低い声で言う......。
そして陸はそれだけ言うと、走って行った......。