第24章 ♡Story21♡ 熱愛疑惑
今日のドラマ撮影が終了し...
「お疲れ様です!
ところで柊さん、朝言おうとしていたことって何なんですか?」
「あー...あれかい?
気晴らしに、どっか一緒に行かないかって思ってね......」
「気晴らし?」
「うん、撮影が落ち着いたらでいいんだ。最近百合ちゃん、
ストレスとか溜まっているんじゃないかって思ってね......」
心配そうに言う柊。
「柊さん......」
(私...いつの間にか顔に出ちゃっていたのかな......)
「廉からこれ、貰ったんだよ。」
柊はバッグに入れておいた小さなクリアファイルから、
何かの小さい紙を1枚百合に渡す。
「......ディズニーリゾートの、パスポート?」
「うん。」
「何でまた......あの桂木さんが?(苦笑)」←
「うん(苦笑)
実は昨日の夜ね......」
回想...
柊の部屋...
「......柊、入っても大丈夫か?」
「......廉?別に、構わないけど......」
柊がそう言うと廉は部屋に入ってきた。
「廉、俺に何か用事でも?」
「......ほらよ。」
廉は大雑把に何かのチケットらしき紙を柊に渡す。
「......ディズニーリゾートのチケット?」
「俺の特権で、特別パスポート発行してやったんだよ。
それでも使って、あの餓鬼と一緒に楽しんで来いよ。」
「百合ちゃんと?......何で俺に?」
チッ
「だーかーら!最近の餓鬼、忙しいんだろ?
その気晴らし代わりに、行って来いよ......」
廉が舌打ちしながら言う。
「......予定合うかどうか、分らないだろ?」
チッ
「右下のほう、よく見て見ろよ......」
「......?」
チケットの右下には【発行日より1年間有効】と書いてあった。
「これなら、予定が合わせやすいだろ?」
「そう、だけど......」
(だからって何で俺なんだ?)