第23章 ♡Story20♡ 結婚披露宴
コンコン...
百合の部屋をノックする。
「......。」
だが百合の反応はない。
「......勉強しないで寝てんのか?←
百合、入るぞー。」
太輔は念の為に声を掛け部屋のドアを開ける。
部屋に入ってみると、机に俯せている百合がいた。
スピー
「......💤」
どうやら百合は眠っているらしい。
机の本棚を見てみると、参考資料やら英和辞典、国語辞典などが収納してあった。
「すっかり自分の部屋として利用しているな(苦笑)
にしても、英和辞典や国語辞典まで持って来てあるし......」
ちなみに机の上には数学の教科書と参考書があり、
ノートは百合の腕の下敷きになっていた。
「数学勉強していたのか......」
そっと百合の腕からノートを取り出して見てみる。
「.....結構綺麗にまとめてあんだな。
にしても、化学じゃなくて数学か(苦笑)」
化学科担当教師としては数学よりも化学を勉強してほしかったのが本音だった。
「でも確か、こないだのテストは化学が一番良かったって言ってたな......」
棚を見てみると科学の参考資料も置いてあった。
参考資料には付せんなどでいっぱいになっていた。
「......俺と一緒にやったとこだな。」
「......ん」
百合が小さなうめき声をあげた。
「っ......」
(やべ!起こしちまったか......?)
だが百合は再び眠りについた。
「俺はもう出て行った方がいいな(苦笑)」
太輔は部屋を出て、百合の作ったフレンチトーストを食べることにした。
「......温めなくても、美味いな(微笑)」
百合の作ったフレンチトーストは少々冷たかったが、
フレンチトーストを作った時の温か味を感じたのだった。