第5章 ♡Story2♡ ......見て?
陸side
俺は昼休みに、百合を体育館裏に呼んだ......
理由は......百合と別れるため......
百合が無意識に考えてしまう、奴......
藤ヶ谷先生こと藤ヶ谷太輔......。
百合は小学校の時、
ひたすら先生にベッタリだった......。
先生はたった2週間しかいないのに......
百合はひと目でソイツに惹かれた......。
幼稚園からずっと一緒だった俺より......
アイツに惹かれた......。
だから俺は先生が嫌いだった......。
いや......今でも嫌い、かもしれない......。
未だに百合の心を奪ってるから......。
告白は意外なことに、百合の方からしてきた......。
きっとアイツを忘れるために......でも俺は
それでも嬉しかった......。
だから、本当に俺のことを好きになってくれるように、
手を繋いだり...抱きしめたり......
キスもした......。
いつしか君も、俺に『好き。』って
言ってくれるようになって、
本当の恋人同士になれたと思った......。
でもそれは一瞬の一時で、
君はあの夜......彼らしき人物とすれ違ってしまい、
先生をまた思い出してしまった......。
そしてまた徐々に俺への気持ちも薄れていく......。
百合が否定をしても、心の奥のどこかで......
俺じゃなくてアイツを見てる......。
だから、
今の俺じゃダメなんだと思って別れ話を切り出した。
でも、もっと早く言ったほうが良かったかもしれない。
百合の、本当の気持ちのために......。
百合......お前が誰を好きになろうとも......
俺はお前しか見えてない......。
でもお前がソイツといて幸せなら......
俺は......。