第16章 ♡Story13♡ プレゼント
廉Side
「「只今戻りましたー!」」
シーン...
美男と勇気が元気にドアを開けるが
中は真っ暗で誰もいなかった。
「......。」
(柊の野郎、どこに行ったんだ?)
「柊さんいませんね......」
「柊さんもプレゼント買いに行ったんじゃね?」
「あー!それなら納得です!」
「まぁ柊の事だから、晩飯までには戻ってくるだろうよ。」
「そうですね!」
プレゼント買いに行くんだったら、
俺らと行っても別によかったんじゃねぇのか?
それとも、あんまり人に知られたくないのか......?
「廉さん、眉間にしわなんか寄せてどうしたんですか?」
「そんなんだから裕太君に
しかめっ面って言われるんですよ!」←
「うるせぇ!美男、飯!早く飯作れ!」
「ぁ...はい......」
(廉さんどうしたんだろ......)
柊にとってあの餓鬼は、
そんなに"特別な女"なのか......?
主演ドラマの相手役をわざわざ女優じゃなく、
オーディションを打ち切ってまで
あの餓鬼を選んだりして......
廉がずっと考え事をしている丁度その時...
ガチャッ...
「っ!?」
玄関の開ける音が聞こえた。
「ただいま......ぁ廉達は帰って来てたんだな。」
「柊......」
玄関から入ってきたのは小さい紙袋を持った柊だった。
「この感じを見ると......廉達もさっき帰ってきた感じ?」
「あぁ。お前も、プレゼントを買いに行ってたのか?」
「あぁ...廉達が出て行った後、
決まったから俺も買いに行ったんだよ。」
「ふぅん......」
「それがどうかしたのか?」
「別に......」
「......?」
「......。」