第14章 ♡Story11♡ 誕生日
「太...す、け.....?」
「百合ちゃん、大丈夫かい?」
だが、百合を抱きかかえていたのは太輔ではなく......
「っ柊さん!」
柊だった......。
「......期待していた人と違くてごめんね(苦笑)」
「い、いえそんなっ!助けてくれてありがとうございます!また人違いしてしまって、申し訳ないです......。」
「いいよ、気にしなくて。」
柊は百合の脱いだサンダルを取り百合に履かし、
百合を降ろした。
「なんか、すいません...今日は、
色々と迷惑をかけてしまって......」
申し訳なさそうにする百合。
「俺は大丈夫だよ(微笑)
そんな事より、怪我はしていない?」
「大丈夫ですよ!足を少し滑らせただけですから(微笑)」
「お姉さん......怪我、ない?」
女の子が心配そうに百合を見上げる。
「私は大丈夫(微笑)
はい、風船さん!もう離しちゃ駄目だよ?」
「うん!ありがとう、お姉さん!」
「......(微笑)」
「美菜、海人!2人ともこんなところにいたのね!
もう、捜したんだから......。」
後ろから2人の母親であろう女の人が声が聞こえた。
「「「お母さん!」」
「ったく、帰るわよ!」
「「はーい!」」
2人は母親の元へ走って行った。
そして百合の方に振り向き...
「......?」
「「ありがとうお姉さん!」」
百合に手を振る美菜ちゃんと海人君。
百合も2人に手を振った。
そして2人はお母さんと一緒に帰って行くのだった。
「......(微笑)」
百合は微笑みながら2人を見送った。