第18章 VSキス魔【火神大我】
「火神くん、お風呂ありがとう」
食事が終わっても火神くんは無口だった。
本当にどうしたんだろ…
「んじゃあ、夏姫一緒に寝るか!!」
「えぇ!?」
アレックスさんは私を部屋に連れていこうとすると、反対側の手がいきなり引っ張られた。
「ぅわぁ!!」
バタン――――――
私はアレックスさんの居た反対側の部屋に引き込まれた。
「オイオイ…タイガも大胆になったな…」
アレックスさんがそう呟いた事はこちらにはきこえなかった。
「か…がみくん?」
私は火神くんの部屋に居た。
連れてきたのは火神くんだ。
「夏姫」
「ん……」
火神くんは私に唇を重ねてきた。
いつもとは違って少し乱暴な気がした。
そのまま私はベットに連れていかれ、仰向けに寝かされた。
「はぁ…情けねぇ」
ようやく話したと思えば大きな溜め息をついた。
「ったく、アレックスの奴好き勝手しやがって。ここはアメリカじゃねぇって…くそっ」
「火神くん?」
「あ?わりぃ…ちょっとアレックスにムカついてた」
どういうこと?
「いきなり夏姫にキスするし、俺の台詞奪うし…」
火神くんもしかして
「ヤキモチ?」
「は?」
「アレックスさんにヤキモチ妬いてたの?」
「わりぃかよ…女だろーと関係ねぇよ。夏姫にキスしていいのは俺だけなんだからな」
「うん」
火神くんは再び唇を重ねてきた。
今度は優しいキス。
そのまま私たちは朝まで一緒に眠りについた。