第6章 Boy side 『幸せ』
「笑って……あなたの笑顔が私は…好きだから」
君はそういって目を閉じた。
そして君は最後まで笑っていた。
僕はまだ、温もりある君の手を握りしめ続ける。
いつか、こんな日が来ると分かっていた。
けど、いくらなんでも早すぎだろ。
僕は、あっけない命の尊さに寂しさを覚える。
これからの未来を話そうとしていた時
付き合いはじめた頃の君は避けていたね。
でも、ついこの間。僕に言ってくれたよね。
将来は、君と一緒に過ごせられる未来を作りたいな。
君は嘘つきだ。
色々と約束しておいて、期待させといて…
いなくなるなんて、卑怯者だ。
卑怯すぎるよ。
出てくるのは、君への悪口と涙。
そしてどんどん、君のぬくもりが消えていく中で
僕は君に質問をした。
もう喋ることなんて、出来ない君に…。
「君は…幸せでしたか?」
僕は、君と過ごせられて、とっても幸せでした。
この広い広い世界の中で。
君と出会えて、本当に良かった。
君と少しの時間だけれど両思いになれて嬉しかったよ。
僕と、恋をしてくれてありがとう。
大好き、愛しているよ。