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【ハイキュー】エンノシタイモウト

第15章 【最近の悩み】


そうやって後は皆で他の他愛もないことをわいわい喋りながら昼食を終え、それぞれが教室に戻り出す。美沙は弁当の包みを結ぶのに少しもたついていて谷地には先に行ってもらい、1年の中では一番最後に残っていた。

「あー、面白かった。」

美沙を置いておけなかったのか、自分も残っていた菅原が言った。

「まさか縁下がこの短い間にそこまでなってるなんて思わなかったわー。愛されてんなー、美沙ちゃん。」
「おかげさまで。しかし実はあともう一個ありまして。」
「うん。」
「どっかへいなくなるなってやたら言われます。」
「あ、それ重症だわ。」

菅原に言われて美沙は苦笑した。

「でもアレかな、」
「へ。」
「美沙ちゃんも本当はそれでもいいやって思ってんじゃない。」

美沙はえと、あの、と戸惑う。しかし単純な美沙が即答できない時点で答えは決まっていた。

「悩みなのも本当なんだろうけどさ、縁下のことだから美沙ちゃんがヤダって言ったら考慮すると思うよ。」
「そんなん言いづらいですよ、立場上。」

美沙は呟く。

「それだけなの。」

そろそろ授業が始まりそうなのに菅原はグイグイくる。美沙は理由がわからず戸惑うがこの人も義兄と一緒で逃してはくれなさそうだと判断した。

「いや、ホンマはまだ2つあって、」

美沙は正直に言った。菅原にならいいだろう、そこいらにペラペラ喋ったりはするまい。

「亡くなったばあちゃんも結構似たように人から過保護言われるとこがあって慣れてしもてるのが1つ、後は兄さんが望むんやったら出来る限りの事はしたげたいのがもう一つ、ですかね。」
「縁下がそこまでしろって言ったの。」
「まさか。」
「じゃあ何で。」
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