第8章 騒がしいッたらありゃしない! DIO
「WRYYYYYYYYYYYッッ!!」
「DIO様近所迷惑ですから!!煩い!!」
どうにもこの御人は夜になると奇声を上げるらしい。私が注意するのも何度目だか忘れてしまったけれどとにかくうるさい、煩い。
「なんですかその俺の時間が来たぜヒャッホーみたいな顔は!私にとってはもう寝る時間なんですけど!」
「寝なければよかろう」
「私普通の人間ですから」
「何を言っている、このDIOにあわせるのが礼儀だとは思わんのか」
「思いません」
自分勝手で俺様主義、ああ神様どうしてこんな人間…じゃなかった、吸血鬼をこの世に生んだんですか?責任取って蒸発させてください。
「もういいです、テレンスさんの所に行きます」
「もう一度いってみろ」
しかもこの上ない理不尽、きっとこの人以上の理不尽さをもつヤツなんていないだろうと私は思う。いても困る。
だからこうやって私がテレンスさんの所に逃げようとするとDIO様のスタンド能力である時止めを使って私の逃げ道をふさぐ。そんな事の為にわざわざスタンド能力を使ってもいいのかとつい真顔になりそうになる。
「……寝ます、退いてください」
「退かん」
「寝たいです退いてください」
「退かん」
「自室に行きたいです」
「退かん」
「この退かん帝王ッ!!」
近くにあった分厚くて大きい本を投げるも華麗にかわされてしまう。腹立たしくてできる事ならすぐに日差しの下に干してしまいたい。
END