第5章 三対三
試合は開始したものの
やはり練習時間が短いから、
日向くんと影山くんの速攻や連携は
上手くいっていなかった。
日向くんたちのチームは、
プラスで田中先輩が入っている。
月島くんたちのチームは澤村先輩だ。
先輩たちの活躍もあって、
全く点が取れないなんてことはない。
それでも、よく流れているとは言えない。
そんな中、
私の胸に響く言葉が聞こえてきた。
日向くんの、影山くんに対する
「でもそれ、中学の時の話でしょ」という言葉。
そうだけどそうじゃなくて、
と思う人がほとんどだろう。
でも、影山くんにとっては、とてもいい一言だった。
少なくとも私はそう思う。
そしてすぐに、私の考えがあっているとわかった。
影「とべ。ボールは俺が持って行く!」
そう、この宣言で。