誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第2章 ホンマの気持ち教えて
平次の優しい言葉にさっきまで泣くのを我慢していたのが押さえ切れなくなってとうとう和葉は泣いてしまった。
「かっ…和葉!?そんなに痛いんか?!」
「違うねん。…だって…嬉しんやもん。……平次、優しいから」
平次は一息ため息を吐くとそっと和葉に近付き涙まみれの和葉の頬に唇をつけた。
「しょっぱいなぁ…。和葉の頬…」
和葉は涙が止まらなかった。
「本間にあたしが平次の彼女でええん?」
「何を今更。俺はずっと和葉のこと好きやったんに」
「い…いつからあたしのこと好きやったん?」
和葉は涙を拭って聞いた。
「あぁ。初恋の……人」
「はっ初恋?!まさか…あの京都の?」
「おん。それや」
「嘘っ!!?あ…あたしずっとあの舞妓さんやと思てたんやで?!」
「ちゃうちゃう。和葉や」
さっきまで泣いていた和葉の顔は明るくなった。
「なんや。平次の話聞いてたら元気出てきたわ。ありがとう」
そう言って和葉はソファーから立ち上がった。
「もう大丈夫。 あ、そうそう。平次もーすぐ剣道の試合やろ?頑張ってな。あたし観に行くから。あと!御守り忘れんといてや!」
「分かってるわ。ちゃんとケータイにつけてるんやで。あの御守り」
「それはどーも」
カバンを持って和葉は玄関まで出た。それに続けて平次は和葉を玄関まで見送った。
「絶対、改方学園が優勝やわ。俺にかかればあっちゅー間に決勝進で?」
自信満々な顔で平次は言った。
「ホンマやな~?もし負けたらどしばくで?」
「おう。上等や」
平次とそんな会話をして和葉は服部邸を後にした。
(今日は平次の気持ち知れてよかったな)
そう思いながら和葉は自分の家へと帰っていった。
ホンマの気持ち教えてEND