第21章 クロロ=ルシルフル《2》
『幻影旅団団長クロロ=ルシルフル。性別一男。年齢一26歳。血液型一AB型。身長一177cm。体重一68kg。冷酷な性格で邪魔者はためらいなく利用、排除しようとするが団員に対しては強い仲間意識を持っている。今は念能力を使用できない状態である』
手の中にある本を読み上げる私を黒いコートにオールバックの彼は見る
「お前は誰だ?」
冷静で、焦りのない声からさすがあの幻影旅団の団長だなと思う
『と申します。今回は力試しにと思いあなたの所へ来たのですがタイミングを間違えましたね』
幻想的な登場でかっこよく勝負を始めようと思い
わざわざ満月の月をバックに現れたのに。。
態とらしく肩を落とす私に彼は再び問いかける
「今回は何もせずに帰るということか?」
両手をコートのポケットに入れているが彼が”ベンズナイフ”の使用者であることは承知の上だ
よって、彼はすでに戦闘態勢に入っている
『そう言われますと何もせずに帰るのは面白くないですね………』
腕を組み芝居かかった動作を繰り返す私をただただじっと見つめる彼からは少しの殺気も感じない
流石。この一言に尽きる
相手がナイフの使い手であると知らなければ戦闘態勢に入っているなんて気づかないだろう
『では、次はあなたの宝物を奪いにきます。今回、私は予告をしに来たということにしてください』
それではさよなら!
っと大声で叫び夜の闇に紛れる
さて、宝探しの準備に取り掛かろう
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『団長さんの宝物がプリンだなんて………』
後日クロロ=ルシルフルの仮家にて
【団長さんプリンはいただきました。】
という置き手紙を残し冷蔵庫という宝物庫から全てのプリンをいただいた
『このプリンどうしたらいいんだろう。。』
H27.2.19