第2章 ヒソカ
『月が綺麗だね』
ふと口から出た言葉
その言葉に隣で驚くピエロの様な服装の彼
「僕は口説かれているのかい?❤︎」
『まさか。ただ、月が綺麗だなーって思っただけ』
「そうかい。残念だな♣︎」
わざとらしく肩を落とし落ち込む
こいつの場合本当に落ち込んでいるかは怪しいが
私の隣に立ち同じように空を見上げる
「僕は月よりもの方が綺麗だと思うよ♠︎」
『………あっそ。』
赤く火照った顔を見られないようにそっぽを向く
小さく”クックッ”と笑うあいつに軽くはらがたった
『前から思ってたけどヒソカってかっこいいよね』
仕返ししてやろうと思い満面の笑みで放った言葉は思いの外かなり効いたらしく
「それは、、、反則じゃないかい?♦︎」
と言って、赤くなった頬を隠すようにしゃがみ込み頭を下げるヒソカ
『あんたも照れたりするんだね』
大きなビルの紅く染まった屋上で
「僕も人だからね」
ピエロの様な君と月を見た
仕事終わりの夜
H27.2.4