第13章 イルミ=ゾルディック《2》
「、ご飯持ってきたよ」
真っ暗な部屋。
この部屋に連れてこられて今日で何日目だろう?
かなり長い間いたようで実は数日なのかもしれない
「ほら、口開けて。1人じゃ食べれないでしょ」
この手に繋がれた鎖を取ってくれさえしてくれれば食べれるんだけどね
なんて言葉を飲み込んでそっぽを向く
「なんで食べないの?そのままじゃ死んじゃうよ?」
昔は好きだった首を傾げる彼の姿も今では恐怖を引き出す顔でしかない
彼の視線が私に降りそそぐ
このまま生き続けるぐらいなら死んだほうがマシだ
そう思うのに彼に反抗しないことを考えるとやはり死にたくはないのだろう
「、喋らないと何もわからないよ?」
”ほら、口を動かしてごらん?”
長く 細い指が唇を撫でる
どうせ何を言っても彼には通じないんだ
それならば黙って彼が私に飽きるまで待とう
「は痛いの嫌いだったよね」
『っ!!』
彼の手に握られたマチ針のような針
その手はゆっくりと私に近づいてくる
「俺の言うこと聞かないが悪いんだよ?」
あぁ、昔の君はこんなんじゃなかった。
何が君をそこまで変えてしまったの?
帰ってきてほしいよ。。。
私の愛してる君に……………
H27.2.11