第97章 【夏ver.】クロロ=ルシルフル
さんさんと降り注ぐ日差し
引いては押してくる青い波
夏といえばやはり海だろう
「、少し待ってろ用事ができた」
『はい、ストップ。人は殺さないで騒ぎになったらめんどくさい』
「だが、あいつはお前のことをエロい目で見てただろ。おそらくお前は今夜のオカズになる」
淡々と語り出す彼だがそんな目で見ているやつなどいないし見られていたとしても気にはならない
それよりも折角海へ来たのだ泳がなくてはどうする
新しい水着も手に入れてきたというのにこのままでは何もかも骨折り損ではないか
『オカズでもなんでもいいからとりあえず海入ろ』
視界内に入る男を片っ端から睨みつける彼の腕を引っ張り海へと向かう
その際もグチグチと何かしら言ってる彼を軽くあしらうもその口は止まらない
ヤキモチ妬きなのも考えようだ
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「大体、海だからと言って何故ビキニなんだ」
『可愛いからに決まってるでしょ』
「そんな格好をしていたら野郎に見られることを想定していなかったのか?」
『見られて減るもんでもないし別にいいよ』
"待て!腹が減った。先に何か食うぞ"
彼のその一言で海には入れず近くの店で食事
アイスキャンデーを食べる彼はどうしても帰りたいらしく海の怖さやらなんやらと再び語り出す
「チッ…なぜ俺の言うことがわからん」
『あー、うん。もう泳ご?暑いだけで楽しくない』
「……そうだな。暑いな。ちょっと待ってろ大丈夫だ殺しはしない」
店の中に私一人を残し店外へ出ていく
まぁ、彼がああ言ったんだ殺しはしないだろう
残っているかき氷を口へ運び帰ってくるのを待つ
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「帰るぞ」
『はぁ?』
ラッシュガードを買ってきた彼はそれを私に羽織らせ帰ると言い出した
わざわざラッシュガードを買ったのに帰るとは日に当たりすぎて頭がおかしくなったのか?
『いやいや、帰らないよ?帰るなら1人で帰ったら?私遊んでるし』
「それは許さん」
どうやらかなりご立腹らしく1人では遊ばせてもらえそうにもない
反論の余地など与えず半ば引きずられるようにして海をさった
今度はクロロ以外の人と来よう
そう思った夏の海デート
H27.8.18