第9章 フェイタン《2》
「!!!」
『うぉ!はやっ!もうひっかかったんだ。』
とある休日の昼下がり
幻影旅団アジトでフェイタンの怒鳴り声が響き渡る
「ちょっ!!フェイタンに何したの!?」
『えー、ちょっと暇だったからいたずらしちゃった♪』
ペロッと舌を出してかわいこぶる
どうなってもしらないよっと言って私のそばから離れるシャル。
あいつ、自分に被害が及ばないように逃げたな。。。
とりあえず絶をしてその場に留まる
『フェイったら、あんなに怒らなくてもいいのに〜』
ただ、ちょっとフェイの拷問用具に細工をして
フェイの大事にしてる本、数冊に落書きして
フェイの嫌いなピーマンを部屋中の引き出しという引き出しに詰めただけじゃん
私を呼ぶフェイの声が聞こえることからきっといろんな部屋を探して回っているんだろう
『あーあ、これはちょっと厄介なことになったな〜』
まさかあんなに怒るとは思わなかった
それ以前に、私がやったってバレるとも思わなかった。
座っていた瓦礫の上から飛び降り軽く伸びをする
殺気をまとったフェイがちゃくちゃくと近づいてきてるため逃げる準備をしているのだ
『さて、鬼ごっこの始まりまであと数秒』
口の端が少し上がる
まぁ、丁度暇だったんだ鬼ごっこなんて最高じゃないか。。。
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「!!まつよ!!!」
『きゃー、フェイこわ〜い』
「ぜたい殺す!!!」
アジトに響く2人の騒ぎ声
今日も幻影旅団は平和です
H27.2.8