第80章 レオリオ=パラディナイト《2》
「だぁぁぁ!!全く分かんねーよ!」
夜空で黄色い月が微笑む
小さな部屋で頭を抱え大きな本とにらめっこ
『どうしたの?何がわからないの?』
そっと足に手を当て問いかける
私に気づいた彼は少しやつれた顔で微笑み頭を撫でてくれる
「心配してくれてんのか?ありがとな!」
『いいえ。でも、勉強も程々にね最近あんまり寝てないでしょ?』
「まぁ、あともーちょい頑張るか」
再び本に目を向けカリカリと何かを書いていく途中で目頭を押さえる彼
あぁ、すごく疲れてるのね
難しい言葉を並べたノートに両手をのせる
「うわ、おい!どうした!」
『もうこれ以上しちゃダメ!もう寝ましょ!』
「ちょ、、あ"ー。しゃーねーな。」
浮遊感と人の温かさ
抱きかかえられ連れていかれた先は新しくなったばかりのベッド
「よし、寝るか」
『ええ、そうしましょ』
優しく優しく頭をなでられ尾が揺れる
「おやすみ」
彼の声に耳が小刻みに震える
頬を寄せ静かに瞳を閉じる
《にゃー》
おやすみなさい。レオリオ
H27.7.12