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✴︎HUNTER×HUNTER短編集

第64章 フェイタン《8》


"今日"は胸を貫く刀。

次の"今日"は分離する首。

その次の次の"今日"は体中の血液がなくなる。

その次の次の………

あぁ、今日で私は何回目の"今日"を過ごすのだろう

首にかかる強い力

普段あって当たり前の酸素が喉を通らない


『フェ……ィ…』


暗闇の中で人を認識するのは難しいのか彼の力は緩まない

これであなたに殺されるのは何回目だろう

鋭く尖った瞳が私を貫く


「はは、お前運がいいね。団長がすぐ殺せゆてたから楽に死ねるね」

『っ……か…は…』


また、その言葉。

殺され方は変わっても喋る内容は変わらない

あなたに話しかけようと、愛してると言おうとするたび


「これで終わりよ」

『…くっ……』


呼吸器官を潰した鈍い音が響き

"死"がおとずれる


また、何も言えなかった。


ーーーーーーーーーーーーーー

「お前……か?」


既に息の無い女に言葉をかける

月明かりに照らされた女の耳にはかつてワタシが彼女にあげた赤いピアス


「っ。ワタシはを……」


よくわからない液体がワタシの頬を伝う

前にもこんな彼女を見た気がするのはただの気のせいか?


H27.5.31
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