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✴︎HUNTER×HUNTER短編集

第51章 クロロ=ルシルフル《7》




部屋一面に転がる私の人形達


『うーん。この子はちょっと腐敗が目立ってきたわね。あぁ、こっちの子はそろそろ入れ替えないといけないわ』


一体一体丁寧に点検し、使えない子を捨てていく

すでに何十体という子達から異臭がし出していて使い物にならない


「っ!また、匂いがきつくなってないか?」

『あら、クロロ。そうね、少しきつくなったわね』


彼は足元に転がる子を軽く足で蹴飛ばしこちらへと向かってくる

片手に最近入ったお気に入りの子を抱き軽く髪をとく


「死人を相手にして楽しいか?」

『ふふ、死んでいるからいいんじゃない』

「お前の考えることはよくわからんな」


急に座り込んでいた私の腕を引き上げ無理矢理立たされる

目の前には鋭い瞳。

この人は一体何をしたいのだろう?

そんな疑問が頭の中をよぎる


「お前を愛してるのは俺だけだ」

『やだ、やめてよ。そんな冗談はいらないわ』


顔に微笑みを浮かべ掴まれた腕をひく

彼が次の言葉を発する前に”それに”と話を続ける


『私はここにいる彼らに愛されてるわ』

「死人に思考などない」

『……いくらクロロでもそれ以上は許さないわよ?』


眉にを寄せ顔をしかめる

彼は私のことをよく理解してくれていると思っていたが勘違いだったらしい


「はぁ、狂っているな」


そう呟いた彼は私を抱きしめる

体中に広がる彼らにはない人独特の生暖かさ


『一体貴方は何をしたいの?』

「………そうだな、お前に俺の気持ちを理解してもらいたいからじゃないか?」


抱きしめる力がより一層強くなる

息苦しさを不快に感じながらも彼の言葉に耳を傾ける


「どんなに狂っていてもお前を愛してる」


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蜘蛛の頭が惚れたのはネクロフィリアの私


H27.3.12


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