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✴︎HUNTER×HUNTER短編集

第49章 フェイタン《7》



『はぁ、、、はぁ、、、はぁ、、』


薄暗い閉めきった部屋に荒くなった私の呼吸が響く

片手で髪を掴み頭を上げられ悲しいような悔しいような彼の顔が目に入る


「ささと答えるね。お前、痛いのは好きじゃないはずよ」

『はは、、、嫌い、、だよ、、痛いのは、』


言葉をうまく発することができないのは整わない呼吸のせいだ

口角を少し上げ微笑む

彼に苦しむ顔なんて見せたくない


「お前とこの頭は誰ね」

『答えは、、変わらないよ?』


私の首に寄せた手には細い針

おおよそ、答えなければさすつもりなのだろう


「もう一度聞くね。頭は誰か」

『、、ねぇ、、大好きだよ』

「っ‼︎」


髪を掴む彼の手から力が抜ける

落ち着いてきた呼吸と共に胸の鼓動も静かになっていく

あぁ、もうそんな時間なんだ


『、、好き。大好き。、、大好きだよ、フェイタン』

「な、に、いてるね!そんなことよりワタシの質問に答えるよ!!」


私に向かって怒鳴りつける彼が徐々に霞んでいく

強い力で肩を掴み前後に揺らされるも、揺れる感覚すらあまり感じない


『、、もう、死んでもいいわ』

「ーーっ!いいね、殺してやるよ」


怒りに満ちた彼の顔、その手は凶器と化して私の胸を貫く


「ワタシもずと好きだたよ」


その言葉に頬が濡れる


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《『死んでもいいわ』→『愛してます』》




H27.4.4

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