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おにとゆうだち

第1章 友達


東京に鬼は出ないらしい。


 きっと道路が車で目詰まりしているせいだろう。
 クラスの皆でそう結論付けた。

 鬼はいつも、田んぼのあわいの細い道に、行列をなして現れた。
 一口に鬼とは呼ばれていても、節分のお面と同じ姿はしていない。

 いつだったか見た奴は、動物を適当に掛け合わせたようななりをしていた。
 大きい三つ目の犬がいたとか、人の手だけが蜘蛛みたいに足元を走って行ったとか、
 そんな報告も友達から聞いた。
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