第27章 過去の二人
私は勇気を出して、あの屋敷に向かった。
そして、屋敷の中で死んだはずの忠義と出会った。
彼は私の事を忘れていた。
それよりも驚いたのは、忠義が吸血鬼になっていたこと…。
そんな事、私にはどうでも良かった、
彼が生きていた事が嬉しかった。
また、忠義と一緒に過ごせる事が嬉しかった。
そして私たちはまた、恋に落ちた。
今度は許されない恋に..神に背いた恋に.....。
そんな時に、私は彼らを恐れる村人たちから、
屋敷を焼き払うと話が持ち上がったのを聞いてしまった。
そして、私は、彼らにそれを教えてしまった。
彼らを救いたかったから。
人間と共存の道を一緒に考えたくって...
でも、彼らは私の話に怒り、村人を襲い始めた。
怯えた村人の一人が、魔除けに用意していた銀の弾で忠義を...
私は二度も忠義を失いたくなかった....
神に背く事になっても....
彼に許しの来る日まで生きていて欲しかったのだ......。
だから、
私は彼を庇って銀の弾を受けたのだった。