第7章 獲物
錦戸「ぎゃぁぁぁぁ!!!!!」
錦戸は大きな声をあげて倒れ、床を転げ回った。
村上「どうした!」
仲間が慌てて集まって、錦戸を支える。
苦しみ続ける錦戸。
私は部屋の隅で震えてみんなを見つめていた。
錦戸の牙を見た衝撃で
腰が抜けて動けなくなっていたのだ。
安田「ロザリオは確かに...」
安田は不安そうに、横山の胸を見つめた。
丸山「うう、怖い、怖い...」
一人ガタガタと震え、逃げ出そうとする丸山。
横山「……………」
横山は静かに錦戸を見つめながら、考え込んだ。
渋谷「どういう事やねん!」
錦戸の苦しむ様子に怒った渋谷が、
私に掴みかかった。
その時に私の着ていたバスローブが少し弛み、
胸のあたりがほんの少しだけ、はだけた。
渋谷「ぎゃぁぁぁぁ!!!!!」
その途端、渋谷も転げるように苦しみ、離れた。
その渋谷の様子を見ると、みんなの顔は恐怖に変わった。
安田「な、何、何が何だか....」
焦る安田の隣で、横山は目を細めて、
私の胸元を見つめた。
横山「胸に、ロザリオの形のアザがあるのか...」
私は、その言葉を聞き、はだけた胸を急いで隠した。
横山「なるほど、神自身が、
我々の元に来てしまったって事か....」
横山は悔しそうに呟いた。