第29章 姉弟だからこそ

～姉サイド～

「和成が、大好き…他の人のところに、行かないで…」
こらえ切れなくて、思わず口にした一言。
でも、これが私の本音。
「もしかして俺と同じこと考えてた？」
和成に顔を覗き込まれた。
なんだか、すごくうれしそうな顔してる。
「悪ぃけど、姉弟っていいなーって思っちまった」
何のことだろう…
よく分からなくて和成を見上げてたら、
キスで涙を拭ってくれた。