第13章 心

～弟サイド～

「起きてるか？」
電気ついてないから寝てるのかと思って、そっとノックした。
すぐには出てこなかったけど、寝てたわけじゃなさそーだ。
「話がある」って言って部屋に入れてもらったけど、電気つけよーとするから
その腕掴んで抱きしめちまった。明るいとなんか恥ずかしい気がしたから。
「嫌ならもう2度としねーから。俺は、姉ちゃんのことマジで好きだ」
突き放されるの覚悟だったから、情けねー声だ。
きつく抱きしめてたけど、姉ちゃん何もいわねーし、やっぱ俺は弟か･･･
「嫌か？」
暗いからあんま表情わかんねーし、諦めかけてたら
「私も、和成のこと大好きだよ」
って言ってくれた。
マジでうれしすぎて顔がにやける。
「じゃ、じゃあ今度からは、ここにキスしてもいいか？」
ずっと我慢してた、一番触れたかった場所だ。
「･･･いいよ」
初めて触れる姉ちゃんの唇、すげー柔らかかった。