イケメン王宮◆イケメンがみんな悪かったら【R18】
第7章 二人きりの勉強会【遊び人宮廷官僚レオ/R18】
レオは
とある部屋に入ると
横抱きにしたままだったサラを
そっと降ろした。
大きなベッドが1つ
置いてあるだけの小さな部屋。
少し高い位置に小窓が付いていて
そこから淡い光が漏れている。
『レオ…様……?』
サラが戸惑いがちに睫を揺らし
上目遣いにレオを見上げる。
その愛らしい様子に…
(…自分でも意外だな。
公務の途中で、連れて出ちゃうなんて
…………でも……)
「独り占めしたくなっちゃんたんだよね」
『え?』
呟くように零れた声は
サラの耳には届かなかったようで。
レオは
いつものように
優しく目を細めた。
「マリアちゃんは、助手としての経験が
全然足りないみたいだったから
早めに切り上げた方が良いと思って」
[「マリア」……
……さっき「サラ」って呼ばれた気がしたけど、
気のせいだったんだ。
でもレオは、やっぱり誰にでも優しい…]
『あの…気遣って下さってありがとうございます』
サラが少し安心したように微笑むと
レオは可笑しそうに、ふっと笑んで。
(この子、疑うって事、知らないのかな)
レオは
長い人差し指で
サラの顎を掬い上げると
吐息が触れそうな位置で
視線を絡めた。